2022年シーズンで75周年を迎えたNBA。
その長い歴史の中で多くのレジェンド選手が伝説を残していますが、ビッグマンもアウトサイドのプレーをし多くのチームが「フォーアウト」や「ファイブアウト」の戦術をとるようなより現代的なバスケの先駆けとなったのが、本日ご紹介するダーク・ノヴィツキーになります!
ダーク・ノヴィツキー
高度なハンドリング技術や、3ポイントやロングミドルなどの安定したアウトレンジシュートを沈めるといった現代的なビッグマン像をヨーロッパからNBAに持ち込みその後の歴史に大きな影響を及ぼしたノヴィツキー。
ファイナルMVPをはじめ輝かしい成績を残した彼ですが、果たしてそのキャリアはどのようなものだったのでしょうか?
NBAデビュー〜キャリア初期
ノヴィツキーのバスケキャリアは、彼が15歳の時にドイツでの恩師ゲシュウィンドナーとの出会いから始まります。
出会ってすぐに「NBAに入るための5ヵ年計画」を立てたという彼ら。
その計画には、ノヴィツキーの完成形とも言える「7フッター(約213センチ:NBAでのビッグマンの一つの基準となっている)で3ポイントの打てる選手。」が記載されていたと言われています。
その先見の名本当にすげえぇぇ!!!
迎えた1997年、ドイツで開催された「NIKE HOOP HERO’S TOUR」!
18歳になったノヴィツキーはその親善試合の代表選手として、マイケル・ジョーダンやスコッティ・ピッペンなどそうそうたるメンバーと対峙。
その試合において、チャールズ・バークレー越しにダンクをきめると、バークレーは「NBAに入りたければ電話をくれ」と試合後に伝えられたといいます。
翌年1998年の「NIKE HOOP SUMMIT」で世界選抜の1人としてコートに立つと33得点、14リバウンドを達成一躍世界に名を轟かせることとなりました!
その活躍がスカウトに認められ、同年ドラフトにおいて1巡目指名をされるとこの後NBAキャリア21年間の全てを過ごしていくこととなるダラス・マーベリックスに所属することとなります。
NBAでのキャリア
順風満帆なキャリアを過ごしてきたように見えるノヴィツキーですが、NBAにおいてはその水に馴染むまでかなり苦労を重ねてきたと言われています。
当時の彼の評価はヨーロッパからきたソフトなビッグマンといったものでスタッツとしても最終年を除いたキャリアワーストの8.2得点、3.4リバウンド、1.0アシストを記録。
当時はホームシックにもなりドイツへの帰国すら考えることも多かったと言われています。
しかし、翌年の1999-2000シーズンで当時は珍しいポイントフォワードのようなポジションを任されるようになると遂に才能を覚醒!
キャリア3年目にはオールNBA3rdチームに初選出されるとその後のアウトレンジはノヴィツキーの独壇場となっていきます!
それを表すかのように1997−2021の25年間のシーズンにおいてミドルレンジを最も多く決めているプレイヤーとして記録が残っています!
Retire the whole midrange for Dirk pic.twitter.com/LPR8A76WP2
— Kirk Goldsberry (@kirkgoldsberry) January 6, 2022
ファイナル制覇そして引退
ポストアップからの片足フェイダウェイというシグネチャームーブを身につけた彼はその後数々の記録や受賞をしていきました!
その中でも話として外せないのは、2011年シーズンにおけるファイナル制覇・ファイナルMVP受賞でしょう!
ノヴィツキーにとってこのファイナルは5年前で敗退したヒートとの再戦でまさにリベンジマッチでした!
左手の怪我や第4戦での発熱による体調不良などベストなコンディションとは言えない中でも戦いとなりました
そのシリーズで平均26.0得点、9.7リバウンド、極め付けはフリースローを46本中45本成功沈めるなどまさにMVPにふさわしい活躍にて、フランチャイズに初の優勝トロフィーをもたらしました!
その偉大なるシーズンを終えてから徐々にスタッツを落としていきますが、チームとしてもノヴィツキーの晩年である2018年のドラフトにおいて新たなヨーロッパ出身のスターであるルカ・ドンチッチを獲得するとチームの中心に据え世代交代へ。
そして翌2018−2019年シーズン。
自身が40歳を迎えるシーズンにて後継者が決まったマーベリックスを後にし、NBAプレーヤーとしての引退を表明しました。
引退から2年後の2021年マーベリックスはノヴィツキーの背番号『41』を永久欠番に認定チーム史上4人目の名誉を受け取ることとなります!
現代バスケへの影響
マーベリックスに初のファイナル優勝をもたらし、永久欠番という英雄となったノヴィツキー!
現在はそのダラスにおいてスペシャルアドバイザーを務め、ルカとも良好な関係を築くなどダラスに良い影響を与え続けています!
cute!@luka7doncic https://t.co/pScGEgRunH
— NostaljyA.space (@NostaljyA_) July 4, 2022
またそのバスケスキルの影響力はマブスだけにとどまらず、彼のシグネチャームーブであった片足フェイダウェイは現在多くの選手が利用するスキルに!
最近でも2023年のドラフトで全体2位で選ばれた7フッターの万能選手であるチェット・ホルムグレンがサマーリーグで見せたこのプレーはまさにノヴィツキーのトレースのようだ!と話題となりました。
今後も多くのプレイヤーのリスペクトを集め、NBAひいては世界のバスケットボールに多大な影響を与えていくでしょう!
なお、彼のキャリアスタッツは以下のようになっています!
出場試合数 | 平均得点 | 平均リバウンド | 平均アシスト | FG% | 3P% | 2P% | FT% | eFG% |
1522 | 20.7 | 7.5 | 2.4 | 0.471 | 0.380 | 0.496 | 0.879 | 0.512 |
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